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大会会長 上野勝弘 「第24回 法人会全国青年の集い」が栃木県で開催されますことは、大変光栄であり大きな喜びを感じております。
栃木県は、森と水に恵まれた自然豊かな土地柄です。北部から西部は日光国立公園に指定されている山岳地帯があり、南部には関東平野が広がり、渡良瀬川や鬼怒川などの豊かな水流があります。また、益子焼に代表される伝統工芸、日本最古の学校と言われている足利学校、そして世界文化遺産にも登録された日光の二社一寺など文化的遺産も多く残されております。
栃木県を語る上で、日光とその歴史を欠くことはできません。日光は古代より山岳信仰の霊場であり、江戸時代には徳川家康の霊廟である日光東照宮が創建されると朝廷からの勅使である例弊使が参向し、将軍家や諸大名も参詣するなど、江戸幕府の権威の象徴として周辺の街道とともに大いに発展しました。その街道沿いには日光杉並木が残されており、往時を偲ぶことができます。現在、国の特別天然記念物の指定を受け、世界最長の並木道としてギネスブックにも登録されています。この杉並木が、周辺の開発が進む中でこれまで存続されてきたのは、自然保護や環境問題への関心が薄かった時代より今日まで、地域住民を含め官民合わせた不断の努力の賜物といえます。
環境問題が21世紀最大の難問として立ちはだかる中、日光東照宮の建てられた江戸時代の文化とその生活のありようは、高度な循環型社会として世界より注目されています。今回の会場である宇都宮市では、物を慈しみ感謝の心を持とうと、「もったいない運動」が推進されています。『もったいない』とは、仏教用語の「勿体・物体(もったい)」を否定する言葉で、本来あるべき姿が失われるのを悲しみ惜しむ気持ちを表します。山を神聖視していた時代の自然に対する畏敬の気持ち、さらに歴史に育まれた「もったいない」の心は、栃木県に脈々と受け継がれています。
今日、自然環境、子ども達の育ちに必要な安全な社会環境、人々が自己実現していくための社会の平等性や雇用など、これまであたりまえに確保されていた重要なものが揺らいでいます。それらが失われることは「もったいない」ことであるとの視点から、今後の日本の行く末を考えてみてはどうでしょうか。租税教育活動を通じて日本の未来を担う子どもたちに、税の仕組み・税の大切さを教える事、さらに自然も、社会秩序も、そして税の仕組みもきちんと守り育てて、次世代に継承していかなければもったいない。税のオピニオンリーダーである我々に課せられた課題は大きいと感じます。
日光東照宮・神厩舎(しんきゅうしゃ)には三猿像とよばれる彫刻があります。「見ざる・聞かざる・言わざる」ということわざに三匹の猿をかけたものとして有名です。このことわざは「世の中におこる悪いこと、忌まわしいことを避け、一生無事に過ごせ」という仏教の教えであると言われています。しかし、世界がボーダレス化し、世の中の秩序が混沌とする現在、我々は様々な問題から目をつむり、耳をふさぎ、口を閉ざしていることはできません。

「第24回 法人会全国青年の集い とちぎ大会」では、あえて三猿の教えのアンチテーゼともいえるスローガンを掲げました。我々は地方が活力を取りもどし、本来あるべき秩序を再構築するために、みんなで見て・いろいろ聞いて・たのしく論りあいましょう。そして法人会青年部会員として、将来の税制、租税教育、地域社会の貢献活動の視点からも活発に議論し、見聞を広め、そして新たな一歩としていただける大会にして参ります。









